ユートピアの窓

オタクが見た楽しい場所の記録

映画「少女☆歌劇レヴュースタァライト」感想

はじまりは昨晩の作業通話だった…

 

まるお「劇場版レヴュースタァライトめっちゃいい 20日までやで」

うりん「行く(席購入)

 

ということで「劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト

滑り込みで観てきました!!!!!!


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すごかった!!!!!!!

 

すごかったので、

布教10分で次の日レヴュースタァライトを観ることにした、

完全ミリしらが「劇場版レヴュースタァライト」のみを一度鑑賞して得た感想を書いていきます。

 

もう一度言いますが1ミリもしらないです。

アニメ版見てないです。

これから見ます。

 

でも素晴らしい映画だったから、

ここにその感嘆したとこを備忘録として残しておきます。

 

 

なのでアニメでの前提を完全にスルーしてますので!!

見当違いなこと言ってても、ミリしらが劇場版だけを観たらそう受け取ったんだなと思ってくれ。

あとそれは界隈の常識wプクスはつらいので………………

 

ちなみにツイッタァでなんとなく評判がめちゃくちゃ良い事は察知してたんですが普通にアイドル☆(ゝω・)vキャピ型だと思ってました。

すいません

 

数分の布教で得た情報は

・映像がすごい(いいね)

・監督がイクニ監督の弟子(なるほど)

・イクニ作品の系譜を受継いでる(安心感)

・エモい(期待)

・なんか戦う(アイドルが??)

・血が出る(アイドルで????)

 

という感じでした。

 

 

 

もう映画館出て速攻メモった勢い清書するだけなんで!

記憶で語るので参考文献もないんで!!

予防線たくさん張ったので!

よし適当に書きます。

 

 

 

 

映像にたぶん色んなオマージュが入ってて、表象イメージがいっぱい

イメージというか内的な世界がバトルしてる世界で、

現実世界では進路っていう人生の岐路に立った少女たちが、たぶん普通に生活して卒業劇をやっていたんだろなと理解

 

 

戦うこと=諦めることへの葛藤?

香子vs.双葉

香子双葉のやくざ口上とデコトラバァンはなんかの任侠映画オマージュなんだろうなーと思ってみていた。任侠映画はよく知らないけど。

 

あと双葉切腹のシーンは三島由紀夫切腹()映画「憂国」を連想しましたわ。

その切腹映画は切腹フェチの三島由紀夫自身が内蔵もろもろだして悶え苦しむ謎ムービーなんだけど(雑)

それをやらなかったから(やるな)、汚い内臓、内面、負の感情を出して死ぬ=歌劇少女として死ぬこと、演劇をやめる諦めるを選ばず戦った(葛藤した)って考えられるんじゃね

 

 

 

 

クロディーヌvs真矢

真矢ちゃんはもうガラスの仮面でしょ

紅天女目指すマヤでは????

真矢ちゃんは天才肌なのかな、サラブレッドって言ってたし

 

クロディーヌはたぶんシェイクスピア…かな…?服装的に 

この辺無知だから雰囲気で

クロディーヌはバレエが武器のバレリーナなんだよね?

バレエの美って、特にロシアで顕著だった気がするけど、究極の美が人間性を捨ててバレエの型を完ぺきにこなす人形となることって演劇論で聞いた。

バレリーナ人間性を捨てて人形になるべきだってこと

 

「鳩」はキリスト教において「魂」の表現として描かれるよね

クロディーヌちゃんが出した金色の鉄の鳩は、人形化(物質化)している魂ってことかな

でも空っぽではない、魂として人間性を捨てていない

 

それに対する真矢ちゃんは演劇には人間性なんていらない、空っぽの器であるべきだと言った

だから真矢ちゃんの魂の形は鉄でできた機械の鳩

機械仕掛けの鳩は大きくても空っぽ

 

つまり誇大な自尊心に対して中身がない 空虚な魂のなさ 

クロディーヌちゃんはそれを否定して、演劇には感情が、魂がないとだめなんだって斬首(断罪)するわけ。

 

バレリーナ人間性を求め

演劇人は人間性、感情を捨てることを良しとする。

 

そんでバレリーナ人間性を捨てることを否定ところがいい

それは自分がいるバレエの価値観を否定するでもあるから。

この対比がめちゃくちゃいいなって思いました

 

かつ、真矢ちゃんが、額縁に入る、つまり人に見せる姿(ペルソナが自由に替えられる、適応できる)になろうと思えば何でもなれるって表現もイカしてる

でも額縁ってのは見られるだけのもの、絵だから

まなざしは見る側からの一方的な視点だけ

真矢ちゃん(演者)からの視線はないことになってる

でも演劇は双方向のやりとりが必要なんだって

 

演劇論の中でよく出てくる“第三の壁”(あれ四だっけ???)(うろ覚え)(伝われ)

演者と客席の間にある見えない壁のことを指すんだけど

額縁はその壁で、そこをぶち抜かないとってこと

 

 

まひるvsひかり

まひるひかりを真似?華恋ちゃんへの憧れからの嫉妬かな

実際は華恋ちゃんへの依存プラス華恋ちゃんの後ろにいるひかりちゃんへの依存があるように思う

華恋ちゃんが光を追いかけて走る後ろ姿をまひるちゃんは追っかけてて、私も光になりたいのに!私も華恋ちゃんに追いかけられる自分になりたいのに!

なのに華恋ちゃんはひかりちゃんを見続けてるし、ひかりちゃんはなんか舞台から逃げている。

そりゃ怒るし、頑張るわ

 

 

 

純那vs.なな

純那ちゃんはずっと理論武装して自分を覆い隠してるみたいだったね

ななちゃんが「しゃべりすぎなんだよ」ってセリフは、

場面的にはうだうだ言うな的な感じに見えるけど、実は純那ちゃんに言いたい想いなのかも

 

純那ちゃんは勉強を理由に草稲田(笑)大学進学したいって主張してるけど、

たぶん早稲田演劇を意識しているに違いない(確信)

 

舞台よりも勉強、知識、っていうのは実は建前で

過去の偉人の言葉で自分を補いたいだけ。

本当は「早稲田演劇をやりたい」んじゃないかな

というか「『早稲田演劇をやりたい』ってはっきり言えよ!」ってななちゃんは怒っているのかも

 

ちなみに早稲田大学は、演劇系サークル、部活をかなりガチでやってる人らが多い大学でもありますね。

演劇博物館なんかもあるし、研究者も多いので演劇、舞台に関することに対してはかなり伝統的に強みがありますね。

卒業生、中退生に有名舞台人がいますし、

学生も大学で舞台に魅了されたりで、学業そっちのけで心血注いで活動をしている、

まさに舞台に身と単位と人生を捧げてる人がたくさんいるところです。

 

そんなところに行くなら、

「学生」として進学するんじゃなくて「早稲田舞台人」として進学しろよ!

そんな思いがあるんじゃないかなと思ったり。

 

 

 

 

 

電車とレールと東京タワー

あとみんなが乗っている電車

電車は前にしか進まない=時間

少女たちは前に進むしかない、大人の女性になってしまう

学生でいられない、進路

その中で戦ってるのは、その少女たちの一瞬一瞬で葛藤、悩みを表しているのかなって。

 

鉄のレールは頑張って走り抜ける夢の時間であり、無我夢中で演劇を楽しみ、時間が過ぎている。

レールの最後にある東京タワーは先細りの塔。

つまりただ楽しんでるだけじゃ大人として、プロとしては生きていけない、留まることはできないから高みを目指す。

横方向に進んでいくだけではだめなんだよな。

 

みんなの夢はただ一人のスターだから、

上方向へ進んでいくんだけど、その塔は先細り、つまり淘汰されたり夢を諦めたりして、負けていく 塔の上、東京タワーのてっぺんに輝ける星はたった一つだから

それは社会的な常識でもあるし、自分たちの思い込みでもあるのかな

 

あとレールは敷かれているもの、人生のレールかな。

東京タワーの先にはレールが敷かれていない

タワーから落ちたとしても、

その先は自分で歩いていく未知の未来を表してるんかな。

エンディングのスタッフロールでみんな自分の意志で選んだ進路の先で頑張っている姿がそういうことなのかも?

 

あと鉄のレール、鉄の塔が絵に書いたものになってたりする部分があったけど、それは絵に書いた餅的な、華恋ちゃんがいたのは現実に即していない夢のレール、または不確定な要素かな〜。

 

もしくは幼い華恋ちゃんにあった、無限に分岐する人生の可能性から、

(言い方はアレだが)ひかりちゃんのせいで、結果的に舞台人を選んでしまって分岐が一本道に選定された。

つまり華恋ちゃん自身が選び取ってない人生、他者の影響下にある人生を進んでるのが現状であって、「自分の人生」として舞台人をやってないから絵に書いた仮初のレールの上に横たわってたとも思えるな。

 

 

あと最初の方に東京タワーの真ん中展望室でぶっ壊れてたけど、それは華恋ちゃんが頂点へ立つ足を止めているからなのかなって

でも最後に東京タワーはひっくり返って地面にぶっ刺さる

ひかりちゃんと華恋ちゃんは二人で輝きたいから…

星は2つ★★

 

 

 

ひかりとかれん

ひかりはまさに光で、華恋は光に向かって突き進む、追いかけることが人生の最大目標だったんだね。

華恋ちゃんは純粋に光の世界で舞台をやることが楽しくて、

そんで自分の想像の中にいるひかりちゃんに向かってひた走りしてたけど、

光の後ろには影があることに気づいてなかったんだね

つまり舞台の闇(現実)を見れてなかった。

 

たぶん現実世界では卒業公演をやってたんだろうね。

そんでひかりちゃんと華恋ちゃんは舞台に立った。

同じ舞台の対等の役者として

 

そうすると人生の目標、夢がかなってしまった

華恋、舞台やる動機死亡

ひかり「し、死んでる…」

 

追いついたら目標がなくなって、自分はなんで演劇をやっていたのかを問い直す

幼少期を振り返って、

きっかけはひかりちゃんだったけど、演じること自体が楽しかったことを思い出したんだね。

 

ひかりに憧れてただけの過去の自分をロケット噴射で殺す。

なんか「千年女優」のラストの発射を思い出して感慨深い。


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大好き…私も「ロタティオン(LOTUS-2)」で発射したい(?)


www.youtube.com

 

そんでマッドマックスしたT


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ワロタ

 

かつ磔刑かな。

ポジションゼロのTから復活するのさ キリストみたいに。

それが再生産

ポジション“ゼロ”から1へ。

劇中モチーフとして何回も出てくるTは舞台上で役者が立つ最初の立ち位置ってことだよね?

 

私を再生産、することでゼロだったひかりを追うこと自分を辞める

レビュー相手、鏡として、ライバルとしての相手になる。

これでようやく対等。

ひかりちゃんと華恋ちゃんは、そもそも他の人のペアと同じレベルの土俵にも立ってなかったってコト…?!(突然のちいかわ)

 

ここからがスタートライン、ゼロからイチへ

二人で輝くために二人で高みに登る。

他者からのレビュー、反応は自分を移す、自分を形作る要素になるって心理学であるよね。

これから2人は2人で「自分」になっていくんだなぁ。

 

 

 

レビューの意味について考えてみた

商品レビューとかって客が対象に対して評価を課して、それに対応して改善や変化させていくもの。

つまり舞台人としても、一方的な視点だけでは「舞台人」としてダメなのな。

 

双方向の視点で相手を評価し、客観的な視点で自分を評価されないといけない。

それはもちろん客席(第三の壁をぶち破ってくる視線)からでもあり、

横にいる自分のライバル、役者からでもある。

 

レビューとは承認で、

商品のレビューをし合わないと自分が評価できない。

相手を評価することで相対的に自分の評価も決まる。

だからレビューで戦ってくれないと、自分が自分の形を作ることができない…

つまり自分が自分でいられない

だから諦めさせたり逃げだしたりするペア相手しばき倒そうとしてる。

何らかの形で他者から承認されることが必要だから。

それが闘いで、相手の評価をし合う行為でもある。

 

みんな一対一で戦ってるけど、多分なんかペア?ニコイチ関係だったのかな?

 

 

 

電車の上で死んだ少女たち

時間は止まってないのに考えることを放棄した姿かな。

 

死体(仮)の足元にはぶった切られた足首がありましたね

唐突なグロワロタ

あれはアンデルセン童話の「赤い靴」なんじゃないかな~って思って見てた。

お話の概要は女の子が魔法がかかった赤い靴を履いたら、靴が勝手に踊りはじめて踊ることをやめられない、助けて!私を止めて!と叫びながらぐるぐる踊り森の中まで行ったら木こりがいて、どうかその斧で私の足を切って、踊るのをやめさせて!ってお願いして、足を切ってようやく踊ることをやめられました めでたしめでたし

ざっくり言うとこんな感じお話なんですけど(最悪)

 

舞台で踊ることを止められない歌劇少女たちが足を切られて死んでいる。

本当は踊りたいのに…。

 

 

トマトとキリン

初っ端から出てくるトマトですけど、あれはなんのメタファーなのかなってずっと考えてたんですけど、

今の所、トマトは外がつやつやできれい、でも中身どろどろぐちゃぐちゃ

すなわち「輝く少女たち(役者)の内面は苦悩でぐちゃぐちゃ」ってことなのかなと

 

最初にぐちゃるのはそんな内面を今から表現していきます!ってあいさつなのだろうか(困惑)

 

そんで華恋ちゃんはきれいなトマトを幼い自分に手渡して、きれいなだけな舞台を捨てる。

これからは戦いがある、どろどろな現実がある自分の人生を歩むのね。

それは華恋ちゃんとひかりちゃん2人で

 

 

つか初見だとなんでキリン??????

途中でアルチンボルドになるけどなんでキリン何者なのか

アニメでどうやら黒ずむバナナのイメージからっていうのが考察であると聞いたけど

バナナ、たしかに豹さん柄になりますもんねなるほど

バナナでできたアルチンボルド絵のキリンだった。

 

しかもバナナは突けば黒くなる、腐る、甘くてどろどろ 高カロリー!

まあとにかくアルチンボルドのキリンは燃える 高カロリーで。

それは演劇への情熱を灯す、復活の炎かな。

 

 

まとめ

冒頭5分でワケガワカラナイヨだったけど終わってからあれが全てということがわかった。

曲の感じ的にこれはサンホラなのでは?勢いが(?)

 

 

いやほんと内的の世界の表現すごい

本質を問うてくる感じたまりませんな

ミリしらだったけど、夢への渇望や淘汰される業界の現実はウグッとなったし、

映像セリフ曲すべてなんかしらの暗喩を含んでそうで、

いや映像に圧倒されてセリフも曲も頭に入ってないとこばっかだわ

 

観ながら考察が止まらないあっという間の時間だった…

情報のパイの実やぁ~!彦摩呂

どんどん積み重なって情報過多なので最初のほうが既にうろ覚え。

もっかい観たい…

 

まじで軽率に観に行って本当によかった

 

まるおさん誘ってくれて本当にありがとう…


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