「ドラえもんアニマル惑星」を大人になってから再視聴感想
こんにちは!ぼくうりえもん
ドラえもん映画全作品アマプラ公開してる(定期的にやってる)ので作業用によく観てたりしたんですが、改めてしっかり、集中して見るとドラえもん映画って本当に深いんですよね…!!
子どもの頃テープ擦り切れるまで観てたドラえもん映画ですけど、大人になってから見ると新しい発見がたくさんあって本当に楽しい!!
ネットにはたくさん面白い考察上がってるでしょうけど、一切見ないで第二の初見として、
今の私が感じた懐かしい映画感想をまとめていけたらいいな〜
と思って書きますよ!!
ちなみにぼく大山ドラ大好きえもん。
いつまでもわさびドラとわさびドラ映画の演出に慣れなくて見れないでいる奴です。
さて今日は
かわいい
理由は比較的視聴回数が少ない部類だったからです。
子どもの頃のアニマル惑星の印象はただひたすらこわいなって感じでした。
90年代アニメってなんか独特の間、何気ない演出がすごく効果的というか、こわくない…?
クレしん初期映画とか
今観ても冒頭「ピンクのモヤ」を彷徨うシーンはこわいな…って感じる。
1秒目から無音の不穏なシーンからスタートで映画館初見、子どもの心情やいかに…などと想像したり。
3Dってこんなに……?????
そんでオープニンクの3Dがすごい。逆にすごい。
1990年の3D技術ってあの○△□カクカクカクレベルだったんだ…と震え上がります。
30年の間の技術向上すごすぎませんか?!
ドラえもん映画のオープニングってけっこう謎に当時の最新?3D技術使われているので、時系列で見ていけば技術変化も追えそう。
ドラえもんへの道だ…
全体的なこと
「アニマル惑星」はのび太がうっかり別惑星とのワープホールを見つけて、その惑星の高度文明を持つ動物人類(?)との交流がメインストーリー。
加えて環境問題を強く訴える作品ですよね。
(常に色んなストーリーで訴えてますけども)
のび太のママが環境保全活動、反対運動をやったり、(めちゃくちゃえらい)
そのために勉強して、直接的な説明と啓発がのび太(視聴者)へされる、教科書的な部分もありますよね。
子どもはアニメを観ながら自然に環境問題について学べるドラえもん映画の良さですね。
リアタイ子ども私は環境問題がヤバい!ということはわからなくても、世界の状況についてなんとなく受け取ることなできたし、
ファンタジーとリアルな問題がきれいに繋がってできた物語なので、
教科書的なとこもうざったくなく入ってくるのがすごいですよ。
藤子・F・不二雄原作すごい…。
改めて見てみて一番思ったこと
もう一番に私は
チッポってアニマルプラネット、動物人類の突然変異体じゃね?!?!と気づいて戦慄したことです。
そんな妄想したくなかった……。
チッポ世界のSF恐怖
チッポの世界には動物人類とヒト型人類(?)、まあ人間=ニムゲがいます。
(ニムゲってニンゲン…ningen…が千年で訛って伝わった言葉なのか…と今さら気づいた笑)
チッポたち動物人類は、元々は地球外人類、
チッポたちのいる太陽系惑星?に存在していたヒト型人類世界の動物でしたが、
チッポのいる世界のニンゲンは、地球人類より発展した文明を持っていて、環境破壊によりほぼ自滅してます。
そして地球歴2100年位に発明された「どこでもガス」と同じ物をチッポ世界ヒト型人類は発明します。
この時点で、異なる惑星の異なる進化をしたはずなのに、地球とうり二つな発達を遂げたヒト型人類がいるとこがSFホラーですよ。
他惑星人類が同じ物を開発したっていう(しかも文明は100年以上レベルが高い)
地球人類との繋がり、私たちとの共通点をばっちり掴んでてすごい。
他人事ではない、フィクションは地続き、って演出大好き。
そんでニムゲは地球人類の未来の姿として示唆されてますね。
そこで一人の科学者がノアの方舟のごとく、
チッポ世界人類にとっての衛星(=月)に人間以外の動物だけを種の保存として保管、
そして平和なユートピアを作るために、動物をヒト型にし、動物人類を錬成してしまったことがもうヤバい。
科学者はどうして動物をヒト型にしたのか…????
ヒトの業ですよ……
無知で無垢で、争いのない絵本のような幸福な世界。
これって人間が描いた理想の世界像じゃん…
月(チッポの惑星)世界はたった一人の人間のエゴイズムで形成され、人間の理想、その箱庭としての機能しかない…。
技術は完成されて、完全自給自足、環境と完全に共存できるもう完成社会ですよ。
そこは思考停止のユートピアでしかないわけ。
もう動物人類を設計した段階で、進化の必要性がないからかな。
意図的に操作されたコーディネートアニマル?キラ様なのか??
コーディネート生命は、平和を妨げる可能性に至る思想、思考ができないように作られてたんじゃない…?!
だから好奇心もない、他者からの攻撃に対する対象も考えられない。無力すぎる。
人類の無力化こそが平和維持に必要だったんかな…。
なんか「タイムマシン」の未来人類みたいだね。
小説版が好きです。怖すぎる
異星人たるドラえもんたちに知恵を借りないと対抗策を思いつけないレベル。
そんな社会にチッポだけは「退屈」を感じていた。
チッポだけは自分たちの存在、歴史、社会(ユートピア世界)に疑問を抱いたんですよ!
自ら思考して、実行して、考察した。
異端として扱われるチッポは、
思考しないコーディネート生命の突然変異体だったんじゃない?
もしやチッポら動物人類の進化一体目だったのでは…?
→チッポやばい
夢のニンゲン
コーディネート生命たる動物人類は「人間」の夢、理想の人類、仮初めの人類でしかない。
ティーダかよ………。
FF10はいいぞ
そんな中チッポなる個体の思考の発達、
加えてドラえもん達地球人類という異星人の思想、影響によって、
動物人類たちは「科学者」によるデザインをブレイクスルーして、本当の意味でのニンゲンになるための進化を始めてしまうんでは…?!
→ドラえもんらのせいでニンゲン化現象が始まりそう
つまりティーダが夢ではなく人間として再誕する。
ティーダエンドって……コトッ?!
進化への道、はじまる
そうなるとドラえもんたちは実はあの世界に大変なことをもたらしてしまったことになる…。(ドラえもん映画にはよくあることだけど)
今まで無力だった動物人類が、思考能力を得て、ニンゲン化してしまうと…
今までの平和は…少しずつ無くなるだろうな〜〜!
まあそもそも動物人類世界成立時点で争いの前提になるような食料やら格差の問題も安定させてて、
環境からも意図的に争いの可能性は排除されてるけども…。
でもそんな環境下でも争いをするのがニンゲンであり、
ニンゲンならば何かしらの理由で争いは生まれてしまうだろうな。
まずいですよ。
→ニンゲンは等しく愚か
科学者の絵本の世界は強い
「科学者」は完璧を求めてリスクヘッジも完璧だろうから、
動物人類がニンゲン化しないように、年1の宗教儀式でコントロールし続けてそう。
もう明らかにオオゴモリ後の神殿での初詣(仮)で、何かしら動物人類に対して操作してるでしょ。
思考力奪われてそう。
そういえばチッポだけは神さまと始祖誕生の神話を「おとぎ話、作りばなし」だと気づいていましたね。
全人類が信仰してる神話と、それが事実だと語られる世界を、内心まったく信仰してなかったチッポすごいな。
『チ。』で中世ヨーロッパで天動説世界の中で地動説を信仰する彼らみたい。
「チ。」はいいぞ…………
登る階段って進化のメタファーでいいな〜。
進化してもその先が思考停止の神様なんですがね…。
神話は史実なんだってとこもいい。
「翼の勇者たち」にも似たような表現で似たようなことやってますけど
あっちも大好きです。真相がドキドキする。
んで、その操作に対抗できるように突然変異したのがチッポ、みたいな。
やっぱり業ありすぎるニンゲン…
→思想操作される動物人類、進化する個体発生
自然から生まれた生命だから…
人間は動物、自然を消費、軽視するけど、
動物本来の特性(聴覚、嗅覚、腕力とか)でドラえもんたちは助かるし、
武装兵士には動物人類のパワー、
人間の放火に「雨」で鎮火したりと、結局人間は自然の力には敵わないって色んなとこで強調されてるのもおもしろいなって思った。
加えてニムゲの中の攻撃的、侵略ヒト型人類たちがコックローチ名乗ってるの笑った。
惑星、自然にとって人間は寄生虫、害虫なんすね……。
でも害虫を退治する人間がいるように、環境を守るためにがんばる人間もいる。
だから諦めちゃだめ!
あなたがゴキジェットを噴射する限り、希望は残るのだ。
のびママみたいにね。(のびママは動物大嫌いだが)
→反自然人間は害虫
チタマとツキ、ツキとチタマ
月と地球の関係もめちゃくちゃいいな…。
地球と月、
アニマル惑星とニムゲの惑星の関係が逆転してるんだよね。
チッポにとっての地球は、ニムゲにとっての豊かな月で、
ニムゲの地球はチッポから見たら悪魔の住む月。
地球人類にとっての地球は豊かな惑星。月は荒野(生命生存不可)。
月が地獄だって言い切るけど、
その地獄は地球とイコールになるものだって示唆されるし、
つか漢字にして見ると字面が似ててすげえな。センス……。
最後の希望
アニマル惑星は人間の業と救いと破滅、
地球にとって全部の可能性が含まれたシュレディンガーの猫チャン状態。
どろどろに溶けたアニマルがこっちを見ているのだ……。
パラレルワールドでもあり、未来かもしれない、的なニュアンスがいいな。
地獄は地球の未来だよって言いつつ、
でもちゃんといい人もいるからって可能性を残してくれるあたりやさしい。
アッ……でもやっぱりあの世界の文明で復興に千年かかってるから、地球人類じゃだめかもしれんな…(絶望)
ドラ飯
ツキノツキおいしそうだな~。憧れるドラ飯。
「萩の月」か~?いや私は「絹の月」でしたが(月系初遭遇のこと)
一口サイズで練りきりっぽさもありそう。
ミュージアムでご飯化されないかな~されてたりするんか?!
「畑のレストラン」を注文して出てきたら「わあ~~おいしそうなカブ!」って
容器をはむはむするとこまでがセットですよ。(やった)
ツキまくる、月に行って、ツキが尽きる
ネーミングセンス天才すぎる。
エンディングまでニンゲンの業
アニマル惑星のEDも鉄也が最高ですよ……。
ドラえもん映画の鉄也END良すぎる。泣いちゃう。(鉄也ENDとは)
「天までとどけ」ってタイトルもさぁ~~~……オェーーーーッ(業で苦しむ)
人間だから……弱くてもいいのさ……
人間のあり方を最後に全肯定してくれる鉄也。ありがとう鉄也……。
全編通して人間はクソって話しのお説教()だったから
最後に曲でヨスヨスされると急にエッごめん……ほんと人間がごめん……
って超反省人間になれる気がする。
エモすぎて死んじゃう。泣いちゃった。
最後まで人間と世界(環境問題)をストレートで殴ってくる感じサイコ~~~。
藤子・F・不二雄の思想がすごすぎる。強い。
ちょっと他の同年代巨匠知らないから比較できませんが、
ドラえもんだけでここまでパワー出せる藤子F先生って本当に偉大ですよ……。
ドラえもん最高。
まるくてシンプルなシルエット~ん~かわいい!!
ミュージアム行きたくなってきた!!
今度こそウソエイトオーオー缶手に入れたい
おわり